凾の種類

身と蓋に分かれており、上から蓋をかぶせる貼凾のスタンダードな形状。
商品が身に深く収まりさらに蓋がかぶさるため、商品をしっかりと保護することができる。
厚紙を芯材に、表面には印刷紙や特殊紙、布、合成皮革などを貼り込んで造られており、多様な材料を貼ることもできる。
また形がシンプルなため、素材や加飾の選択で、コストを抑えたり、
見た目や性能面で高い価値を付加することができる。

身の内側にインロー（内枠）が付き、閉じたときには身と蓋がフラットになるのが特徴。
印籠が名の由来とされ、気密性に優れる。インローにアクセントになる紙を使い、閉じたときもインローが見える設計にすれば、インパクトのあるデザインに仕上がる。

身凾を本の表紙のように厚紙で覆った形状の凾。
凾を開いた時、蓋裏が商品と並んで見えるため、蓋裏にメッセージを入れたり、ポケットや鏡を付けることができる。
折りたためる仕様にもでき、輸送費用や保管スペースも節約できる。

身に板状の蓋をのせた凾。
一部分をツガイで繋げることで、身蓋一体にすることもできる。
蓋が簡単に外れないために、蓋裏に部品を取り付けたり
スリーブや磁石、シールを用いる。

円形の凾。胴を横割りや縦割りに開閉させたり、かぶせやインロータイプの丸凾がある。
天底の淵は、カーリングするタイプとフラットのものがあり、カーリングした方が強度が高まる。

織り込んで形状を造る凾。
貼凾に比べ、強度は弱いが、コストパフォーマンスが高い。
形状は、キャラメル凾、ワンタッチ凾、バック型、ピロー型に加え、貼凾と同じ、かぶせ凾、インロー凾、ブック凾など、さまざまな形ができる。

厚紙の端面や折り曲げる部分に、Ｖ字の溝加工をした凾。
紙の端面の素材がそのまま出るのが特徴。
全体的にエッジのきいた形状になるため、シャープな印象に仕上がる。

芯材に樹脂成型や、MDF（木質繊維を原料とした成形板）を用い
布や皮、合成皮革やレザーペーパーなどを貼った貼凾。
堅牢で保護機能が高く、長期的な使用に耐え得る。
身蓋の背の部分は、丁番やツガイで繋いでいるタイプや、インロータイプのものがあり、正面は、留め金具や、タッセルなどを付けて装飾性を高めているものも多い。

桐やスギの無垢材の凾をはじめ、木目調の紙を貼った貼凾の製造が可能。
さらに好みの色や木目柄のプリントを施した凾をオリジナルで造ることもできる。

化粧品のバニティーケース、宝飾品用の巾着袋、コンパクトケース用の袋など、さまざまな縫製品をオリジナルで制作可能。
環境に配慮したリサイクル素材で、生地を制作することもできる。

真空成型によるブリスターパックは、一般的なPETやPP、植毛シートをはじめ、再生PETやバイオマス材料を使用しての成形品も作製可能。
またパルプモールド品や、パルプの射出成型品は内装材やプラスチックケースの代替品として使われている。